COLUMNコラム
プールろ過器の役割と選び方|メリットや水質維持のポイントを解説
プールは、人の利用に限らず様々な要因で汚れや菌が発生します。
これらの汚れや菌は、人体に影響を及ぼす可能性があるため、厚生労働省が定める基準に合わせて一定の水質を保つために消毒や浄化を行わなければなりません。
そこで、水質管理を楽に行えるのがプール用の「ろ過器」です。
本記事では、プール用のろ過器の効果や用途、種類やろ過器を利用するメリットについて解説します。プールの水質管理にわずらわしさを感じている方や、菌や汚れが気になる方はぜひご一読ください。
プールのろ過器とは?
プールのろ過器は、プール水を清潔で安全に保つために欠かせない装置です。ろ過器の仕組みとしては、ポンプによってプールの水が吸い込まれ、ろ過器を通過して再びプールに戻る循環システムです。
主な役割は、水中の不純物や汚れを取り除き、清潔な水を循環させることです。
ろ過器にはフィルターが備わっており、細かいゴミや微生物を取り除きます。フィルターでプールの水をろ過することでプールの水質を維持することができます。
プールの水質維持にろ過器が必要な理由
水中の汚れが溜まると水質が悪化し、健康被害を引き起こす可能性があります。そのため、プールの水を安全に保つためには、有害物質を除去し、衛生的な環境を保つろ過器が重要な役割を果たします。
さらに、ろ過器を正しく使用することで、プールの水質を常に一定に保ち、塩素などの化学薬品の使用量を減らすことも可能です。
このため、塩素やそのほかの薬品が苦手な方や、塩素が皮膚に適しておらず、プールに入れなかった方でも安心して利用できます。
プールの水質基準とろ過器の役割
日本では、厚生労働省がプール水の水質基準を定めています。これらの基準を満たすためには、適切なろ過器を使用することが必要です。
ろ過器は水中の汚染物質を効率的に取り除き、水の透明度を保ちます。例えば、カートリッジフィルターやサンドフィルターは、異なるフィルター構造によって水質を改善します。
プールのろ過器の種類
ろ過器にはいくつかの種類があります。一般的なものとして、カートリッジフィルターやサンドフィルターなどが挙げられます。
それぞれに特徴があり、用途に応じた選び方があるので、詳しく解説します。
カートリッジフィルター
カートリッジフィルターは、水を通過させることで不純物を捕捉するフィルターを使用しています。
このタイプのろ過器は、小型プールや家庭用プールに適しており、メンテナンスもカートリッジを交換するだけなので簡単です。
デメリットとして、小型のプール以外で使用するには、処理能力が不足する可能性があります。
サンドフィルター
サンドフィルターは、砂を使って水中の汚れをろ過する仕組みです。
このタイプは、大規模な商業プールや公営プールでよく使われます。
砂の粒子によるろ過効果は長持ちするため、効率的に水質を維持することができます。
比較的メンテナンスが少なくて済みますが、一定期間(5〜7年)ごとに砂の交換が必要です。
自宅プールに合ったろ過器の選び方
自宅プールに適したろ過器を選ぶ際には、プールの規模や利用頻度を考慮することが重要です。
適切なろ過器を選ぶことで、効率的に水質管理が行えます。
ここからは、自宅の庭にある小型プールに合ったろ過器の選び方について解説します。
ろ過器の能力とプールサイズを確認する
プールのサイズに合ったろ過器を選ぶ際には、処理能力がポイントです。
処理水量は、プール内の全水量を一度ろ過するのにかかる時間(ターンオーバー)で測ります。
標準的には6〜8時間で全水量をろ過できる能力が必要です。
例えば、幅3mx7m深さ1mの家庭用プールであれば1時間に約3000リットルの水を処理できるフィルターを選ぶ必要があります。
メンテナンスと維持費を確認する
ろ過器のメンテナンスや維持費も重要な選定基準です。
カートリッジフィルターはこまめな掃除と毎年の交換コストがかかります。一方、サンドフィルターは定期的なバックウォッシュや5~7年ごとの砂の交換が必要です。
長期的なコストを見積もり、ライフサイクル全体を見据えながら検討しましょう。
ろ過器導入によるプール水質管理のメリット
ろ過器を導入する最大のメリットは、常に清潔な水を維持し、安心にプールを使えることです。
また、ろ過器を適切に入れることで、水の入れ替え自体も不要になります。
ここからは、ろ過器を導入するメリットを紹介します。
清潔な水質の維持
ろ過器は、プール水中のゴミや不純物を除去し、透明度の高い水を維持します。
そのため、人体に有害な菌の心配をする必要なく安心してプールを利用できます。
特に家庭用プールでは、ろ過器が定期的に稼働することで、水質管理の精度や維持の品質が大幅に向上します。
メンテナンスの効率化とコスト削減
ろ過器を導入することで、プール水質悪化を防ぎメンテナンスが効率化されます。
定期的なフィルター交換や清掃は必要ですが、全体の作業量を大幅に減らすことができるため、結果として維持コストの削減にもつながります。
まとめ
プールのろ過器は水質管理に不可欠な設備です。
選び方はプールの規模や使用目的に応じて変わりますが、適切なろ過器を導入することで、清潔で安全なプールの水質を維持できます。
ただし、ろ過器を導入したからといって、メンテナンスが不要になるというわけではありません。
詳しいメンテナンス方法については以下の記事を参考にしてください。